文部科学省は、2017年度税制改正要望を公表しました。
 それによりますと、ゴルフ場利用税の廃止を要望しております。
 ゴルフは、リオデジャネイロ五輪で復活し、東京五輪でも実施が決まっており、幅広くゴルフの振興を図り、国民が身近に親しむ環境を整備する上で重要として、ゴルフ競技団体や関係業界等を含め、ゴルフ場利用税の廃止に向けた動きを強めております。

 そもそもゴルフ場利用税は、1940年に国税として導入された入場税でしたが、その後、1954年にパチンコ店やマージャン店などとともに「娯楽施設利用税」という地方税となりました。
 さらに1989年の消費税創設に際して、国税の入場税は廃止され、娯楽施設利用税も、パチンコ・麻雀・射的場などの利用に係るものは廃止されましたが、ゴルフ場の利用行為に対してだけは「ゴルフ場利用税」と名称変更して存続しました。
 国体競技選手、年齢18歳未満の者や70歳以上の高齢者、障害者などは非課税ですが、その他の利用者には、1人1日当たりの施設利用に対し800円(標準税率)から1,200円(制限税率)課税されております。

 こうしたことから、関係者は、スポーツの中でゴルフだけが消費税と施設利用税との二重課税で公平性を欠いているなどとして廃止を主張しております。
 また、1993年に約1,480万人でしたゴルフ場利用者は、2014年には約720万人となり、この間、利用単価も大きく減少しており、業界では少しでも負担を減らしてゴルフ場に客を呼び戻したい事情がある模様です。

 一方、課税側の都道府県と交付金を受ける市町村は、廃止に反対しており、ゴルフ場の開発許可や周辺の道路整備にかかる行政サービスを賄う費用として欠かせないとしております。
 総務省も地方の貴重な財源だとして自治体を後押ししており、ゴルフ場利用税の税収は年間約500億円、うち7割がゴルフ場のある市町村に交付され、財政状況がひっ迫している地方財政にとっては貴重な財源となっております。
 東京五輪のゴルフ競技実施を契機に人気回復などを狙う業界側の廃止要望と財源を守りたい自治体の攻防が見受けられます。
 今後の税制改正の動向に注目です。

(注意)
 上記の記載内容は、平成28年10月17日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。