国税庁と観光庁は、訪日外国人観光客が酒蔵やワイナリーなどで酒類を購入する際に酒税を免税する制度を設けるように税制改正要望に盛り込みました。免税して買い求めやすくすることで、酒蔵巡りなど地方の観光振興につなげるなど、日本の酒類に対する認知度を高めるのが狙い。

 訪日外国人観光客向けに消費税抜きで商品を販売できる現行の免税店制度を活用し、免税店制度を使える酒蔵などでは消費税に加えて酒税も抜いて買い物ができるようにします。地方の観光振興が主目的のため、ドラッグストアなどで酒類を購入しても酒税は免税されません。対象の酒蔵などでは客はパスポートの提示や、購入した商品の内容などを記した書類へのサインなどが必要。買った酒類は出国するまで飲まないことが条件です。

 日本酒だけでなく焼酎やワイン、ウイスキー、ビールなども対象にする見込み。日本酒の酒税は4合瓶(720ミリリットル)が86.4円、一升瓶(1.8リットル)は216円と低めですが、一升瓶で酒税が450円の芋や麦などの焼酎や301円(700ミリリットル)のウイスキーなどはお得感がありそうです。

 今年度の日本産酒類の輸出額は前年度比33%増の約390億円になり、4年連続で過去最高を更新するなど人気は上昇中です。訪日外国人観光客も昨年度は初めて2千万人を突破。政府の成長戦略でも酒蔵を巡る「酒蔵ツーリズム」を推進する方針が示されています。ただし、訪日外国人観光客を対象に酒税を免税すると約5千万円の減収になるとみられるため、政府・与党は年末に向けて免税によって訪日外国人観光客の消費促進が見込まれるかどうかなどの議論を進めるとみられます。
<情報提供:エヌピー通信社>