消費税(国税)の新規発生滞納税額が2年で6割も増加したことを国税庁が明らかにしました。国民に増税分の負担が重くのしかかっていて、中小企業の一部は税金を納められない状況に追い込まれています。一方の国税当局は、滞納整理を促進させるなかで、特に消費税滞納事案への取り立てを強化しています。

 国税の新規発生滞納税額は、平成20年度から5年連続で減少してきましたが、26年度は増加に転じ、27年度も前年度を上回りました。全税目で見ると、25年度の5477億円から2年で6871億円にまで増えています。滞納額を押し上げている税目は26年に増税された消費税です。2年間で2814億円から4396億円へと、約6割も増えました。

 消費税以外の税目では、所得税が1552億円(源泉所得税382億円、申告所得税1170億円)、法人税634億円、相続税269億円で、「そのほか」の20億円をあわせ、27年度は6871億円(前年から957億円増)の滞納が発生しています。

 新規発生滞納税額が増えている一方で、年度末の滞納残高は17年連続で減少しています。平成27年度末の滞納残高は9774億円で、最多だった10年度末の2兆8149億円と比べると34.7%のマイナスとなりました。増加分を上回るペースで国税当局が滞納整理をしていることが分かります。実際、国税当局は、滞納へのスタンスとして、「大口・悪質事案に対して厳正に滞納整理するとともに、消費税滞納事案を確実に処理することに重点を置いた」(国税庁)と、消費税の滞納があることを前提に税務調査や滞納整理をしていることを示唆しています。
<情報提供:エヌピー通信社>