平成27年度に査察の告発を最も受けた業種は「建設業」でした。架空の経費を計上して違法に利益を圧縮する業者が多かったそうです。

 建設業者への告発は15件で、前年度の8件から大幅アップ。1年間の全告発件数115件の13%を占める結果となりました。建設業者のワーストは平成23年度以来。前年度ワーストだった「不動産業」は次点で、「クラブ・バー」が続きました。

 告発を多く受けた業種の脱税手段・方法は、建設業や不動産業では架空経費の計上が顕著でした。クラブ・バーでは、ホステス報酬の源泉所得税を徴収していたにもかかわらず、納税しない業者が散見したそうです。

 売上除外や架空の原価・経費の計上は毎年多く発見されています。このほか、海外で保有する株式の配当収入の隠ぺいや、輸出取引を装った消費税の不正還付、税逃れのための意図的な無申告などの違法行為がありました。

 脱税で得た不正資金は、現金、預貯金、有価証券として貯めこまれていたほか、絵画や高級車の購入、ギャンブルなどの遊興費、愛人(特殊関係人)への資金援助に使われていたそうです。

 平成27年度に処理された査察事案に掛かる脱税額は総額で138億4100万円、同年度告発分は112億400万円でした。ともに前年度を下回っています。27年度中の査察着手件数は189件。マルサの成果である告発件数は115件でした。
<情報提供:エヌピー通信社>