2016年度税制改正において、2017年度から遊休農地への課税強化が図られます。
 農地法に基づき、農業委員会による農地中間管理機構(農地バンク)の農地中間管理権の取得に関する協議の勧告を受けた遊休農地について、農地の評価で農地売買の特殊性を考慮して正常売買価格に乗じられている割合を乗じないとする等の評価方法の変更が実施されます。

 農地の評価で農地売買の特殊性を考慮して正常売買価格に乗じられている割合を「限界収益修正率」といい、2015年度の評価替えでは0.55で、農地には売買価格から45%を差し引いて固定資産税の基になる評価額を算出する特例がありますが、2017年度から遊休農地については、固定資産税は約1.8倍(1÷0.55=約1.8)に引き上げられます。
 一方、農地を10年以上農地バンクに貸し出した場合は、固定資産税を軽減します。
 所有する全ての農地(10アール未満の自作農地を除く)に農地中間管理事業のための賃貸借権等を新たに設定します。

 その設定期間が10年以上の農地の固定資産税・都市計画税は、課税標準を最初の3年間、価格の2分の1、15年以上は最初の5年間、価格の2分の1とする措置が2018年3月31日まで2年間講じられます。
 農地バンクを活用した担い手への農地の集積・集約化と、耕作放棄地発生の防止・解消を進め、農地利用の効率化及び高度化の促進を図り、農地所有者が遊休農地を放置した場合の課税強化と農地を農地バンクに貸し付けた場合の税負担軽減を組み合わせた形になりました。

 なお、農地法では、農業委員会が毎年1回、農地の利用状況を調査し、遊休農地の所有者に対して、自ら耕作するか、農地中間管理事業を利用するか、誰かに貸し付けるかなどの意向調査を実施することを求めております。
 意向どおりに取組みを行わない場合、農業委員会は農地バンクとの協議を勧告し、最終的には知事の裁定によって、同機構が農地中間管理権を取得できるよう措置される仕組みになっております。
 今後の動向に注目です。

(注意)
 上記の記載内容は、平成28年6月9日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。