任意の自治体に寄付することで税優遇を受けられる「ふるさと納税」制度による寄付額が、この1年で4倍に増えたことが総務省の発表で分かりました。自治体から贈られる返礼品が話題となったことに加えて、昨年からサラリーマンなどの確定申告を不要にする「ワンストップ制度」が始まったこと、控除上限額が2倍に引き上げられたことも理由とみられます。

 総務省がまとめたデータによると、平成27年度に制度を利用しての自治体への寄付金額は1652億9102万円で、前年度の389億円から4倍に増えました。また利用件数ベースでも、前年度の191万件から726万93件に増えました。

 制度は平成20年に開始され、当初こそ利用数の増加ペースは緩やかでしたが、近年になって寄付先の自治体から贈られる返礼品に注目が集まり、利用件数が増加。制度の周知を受けて返礼品を用意する自治体が増え、さらに国による寄付金額上限の引き上げや利便性の向上も合わさって、一気に利用件数を増やしました。

 急激な増加の理由の一つは、昨年4月から始まった「ワンストップ特例」制度にあります。それまでふるさと納税による住民税の控除などを受けるためには確定申告が必要でしたが、特例ではサラリーマンなど、もともと確定申告の必要がない人については、申請をすることで不要となりました。利用のハードルが下がったことで、これまで手を出しかねていた人が制度を利用したとみられます。27年度にワンストップ特例を利用した寄付は約148万件、金額は約287億円でした。
<情報提供:エヌピー通信社>