日本商工会議所は、各地商工会管内の中小企業を対象(有効回答数3,135事業者)に実施した「中小企業における消費税の価格転嫁に係る実態調査」を公表しました。
 それによりますと、約3割の事業者が消費税率10%へ引上げ時の価格転嫁に懸念を持っていることが判明しました。

 消費税率8%へ引上げ時の転嫁の状況は、57.6%の事業者が「全て転嫁できた」と回答し、「一部転嫁できた」との回答が29.3%となりました。
 しかし、「全く転嫁できなかった」と回答した事業者もあり、その要因として、調査対象に転嫁が困難な事業者の割合が高いBtoC事業者の割合が増えていることなどがあるとしております。
 消費税引上げ時における商品・サービスの価格設定については、62.2%の事業者が消費税引上げ分を販売価格に転嫁しており、消費税引上げ後の売上状況は、事前の「想定通り」との回答が53.7%、「想定を上回った」が13.6%、「想定を下回った」が20.4%となりました。

 また、消費税率10%引上げ時の転嫁について、「現在、消費税引上げ分を転嫁できており、今後も転嫁できる」との回答が36.0%と、3人に1人を超える事業者が今後も全て転嫁できると見込む一方で、「今後の販売状況や需要の動向が不明確なため、転嫁できるかどうか分からない」との回答が30.3%、「商品・サービスの価格設定を見直す等で、消費税引上げ分の一部は転嫁できる」が23.5%となりました。

 現在「転嫁できた」と回答している事業者の55.6%が「今後も転嫁できる」と回答している一方で、現在「全く転嫁できなかった」と回答した事業者では、「今後も転嫁できない」との回答が32.4%、「今後の販売状況や需要の動向が不明確なため、転嫁できるかどうか分からない」との回答が41.4%となり、合計73.8%の事業者が消費税率10%引上げ時の転嫁に懸念を示している結果となりました。
 今後の動向に注目です。

(注意)
 上記の記載内容は、平成27年11月20日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。