総務省は、2016年度税制改正要望を公表しました。
 それによりますと、総務省は、中小企業者等に対する少額減価償却資産における取得価額の損金算入特例措置の延長を要望しております。
 中小企業者等に対する少額減価償却資産における取得価額の損金算入特例制度とは、中小企業者等が取得価額30万円未満の減価償却資産を取得した場合、資産の年間取得価額の合計額300万円を限度に、全額を損金算入できるというもので、2015年度をもって、この特例措置の期限切れを迎えることから、総務省では延長を求めております。

 総務省は、中小企業者等に対する少額減価償却資産における取得価額の損金算入特例制度の政策目的として、「中小企業は我が国雇用の7割を支え、地域活性化の中心的役割を担う重要な存在。今年度からマイナンバー制度への対応が必要になり、また、2017年4月には消費税率の再引上げが予定されている中で、中小企業の事務負担の軽減を図るとともに、事務効率の向上等に資する設備投資を促進させることで、中小企業の活力向上を図る」ことと説明しております。

 中小企業庁によりますと、中小企業は従業員数の少ないところが多く、一定のスキルを備えた経理人材を確保することが困難なこともあり、2008年に約2.7人いた中小企業の経理人数は、2014年には約1.4人とほぼ半減しており、事務の効率化を図るうえでも、パソコン等の情報機器や事務処理関連ソフトの導入は不可欠で、中小企業庁のアンケート調査においても、この特例措置を利用して約7割の企業が設備を導入したと回答しているとのことです。

 こうした背景もあってか、総務省では、特に従業員20人未満の小規模企業に焦点を当て、特例措置の延長によって個人事業主のパソコン利用割合を5割に、法人は9割に到達させることを政策目標に掲げることにしました。
 要望している延長期間は2018年3月末までの2年間で、この適用期間の延長が認められますと、個人住民税や法人住民税、事業税にも効果があり、所得税と法人税の租税特別措置とも連動します。
 今後の税制改正の動向に注目です。

(注意)
 上記の記載内容は、平成27年11月2日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。