国税庁は、2014年6月までの1年間(2013事務年度)における海外取引法人等に対する調査結果を公表しました。
 それによりますと、調査を1万2,277件(前年度比1.8%減)行い、うち27.5%に当たる3,379件(同2.1%増)から海外取引等に係る申告漏れを見つけ、1,783億円(同27.3%減)の申告漏れ所得金額を把握しました。
 そのうち416件(同11.5%減)は、租税回避行為など故意に不正計算を行っており、その不正所得金額は121億円(同28.3%減)にのぼりました。

 調査事例では、法定調書として国税庁に提出された国外送金等調書の分析から、X国のA社から多額な送金を受領しながら、売上をゼロとして申告している法人が確認されました。
 調査の結果、同法人は、機械製品の輸出業を行いながら、売上を申告せず公表外の法人名義の預金口座に売上代金を入金させ、最終的に代表者等の個人名義の定期預金へ振り替えていた事実が判明し、申告漏れ1億2,600万円について4,500万円が追徴課税されております。

 一方、経済取引の国際化に伴い、非居住者や外国法人に対する支払(非居住者等所得)が増加傾向にあるなか、租税条約による源泉徴収の免除の特典が受けられない者であるにもかかわらず、偽って免除を受けるために租税条約に係る届出書を提出し、免税の適用を受けていた事例などが見受けられました。
 そこで、国税当局は、海外取引法人等に対する調査とともに、非居住者等所得についても、重点的かつ深度ある調査を実施しております。

 2013事務年度の調査では、給与等や使用料、人的役務提供事業などについて国際源泉所得税の課税漏れを1,317件(前年度比2.0%増)見つけ、30億4,200万円(同30.5%減)を追徴課税しております。
 国際源泉所得税の非違の内訳(追徴本税額2,000万円以上)は、「給与等」に係るものが35%を占めて最多、次いで「使用料」が25%、「人的役務提供事業」が14%、「不動産等の賃貸料」9%、「利子」4%、「その他」14%となっております。

(注意)
 上記の記載内容は、平成27年3月9日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。