2011年度税制改正において、国税通則法等が改正され、従来、運用上の取扱いだった税務調査手続きが法律上明確化されました。
 原則として、2013年1月1日以後に開始する調査から適用されますが、国税庁では、事前通知など一部の調査手続きについては、2012年10月1日以後に開始する調査から先行的に取り組んでおります。

 事前通知では、税務当局が実地調査をする場合は、法定化された事前通知事項をあらかじめ通知することになります。
 ただし、その一方で、事前通知を要しない場合(事前通知の例外事由)があることも法律上明確化され、通達にその例外事由が例示されました。
 それは、「違法または不当な行為を容易にし、正確な課税標準等または税額等の把握を困難にするおそれ」があると税務署長が認める場合として、下記が挙げられております。

①法第127条第2号または同条第3号に掲げる行為を行うことを助長することが合理的に推認される場合
②調査の実施を困難にすることを意図し逃亡することが合理的に推認される場合
③調査に必要な帳簿書類その他の物件を破棄し、移動し、隠匿し、改ざんし、変造し、又は偽造することが合理的に推認される場合
④過去の違法又は不当な行為の発見を困難にする目的で、質問検査等を行う時点において適正な記帳又は書類の適正な記載と保存を行っている状態を作出することが合理的に推認される場合
⑤その使用人その他の従業者若しくは取引先又はその他の第三者に対し、前記①から④までに掲げる行為を行うよう、または調査への協力を控えるよう要請することが合理的に推認される場合

 また「その他国税に関する調査の適正な遂行に支障を及ぼすおそれ」として、
⑥事前通知をすることにより、税務代理人以外の第三者が調査立会いを求め、それにより調査の適正な遂行に支障を及ぼすことが合理的に推認される場合
⑦事前通知を行うため相応の努力をして電話等による連絡を行おうとしたものの、応答を拒否され、または応答がなかった場合
⑧事業実態が不明であるため、実地に臨場した上で確認しないと事前通知先が判明しない等、事前通知を行うことが困難な場合が例示されております。