国税庁は質疑応答において、小売業を営むA社が商品の発注は全てインターネットを通じて行っていることから、取引先から請求書等の書類の交付が受けられず、取引の請求内容等について電子データによる保存がある場合、請求書等の交付を受けなかったことについてやむを得ない理由があったとして、仕入税額控除の適用を受けることができると回答しております。

 そもそも課税事業者が仕入税額控除の適用を受けるためには、課税仕入れ等の事実への記載、保存及び課税仕入れ等の事実を証する請求書等の保存が必要とされております。
 この場合の請求書等は、①書類の作成者の氏名・名称②課税資産の譲渡等を行った年月日③課税資産の譲渡等に係る資産・役務の内容④課税資産の譲渡等の対価の額⑤書類の交付を受けるその事業者の氏名・名称(法定事項)を記載されていること。
 しかし、請求書等の交付を受けなかったことにつき、やむを得ない理由があるときは、一定条件のもとに仕入税額控除の適用を受けることができる旨が定められております。

 その条件とは、帳簿に「消費税法第30条第8項の記載事項」に加えて、そのやむを得ない理由及び課税仕入の相手方の住所または所在地を記載して保存することです。
 インターネットを通じて取引を行った場合には、請求書等に記載されるべき法定事項が通信回線を介してコンピュータ間で電子データとして交換されるため、請求書等そのものが作成・交付されないこととなり、その電子データ以外の保存が行えない状況になります。 

 しかし、これは、請求書等の交付を受けなかったことにつきやむを得ない理由がある場合に該当するものと考えられ、国税庁の質疑応答事例では、インターネットを通じて行った場合の仕入税額控除の適用について、「帳簿に記載すべき事項に加えて、インターネットを通じた取引による課税仕入れであること及び課税仕入れの相手方の住所または所在地を記載して保存する場合には、仕入税額控除の適用を受けることができる」との回答を示しております。
 該当されます方は、ご確認ください。